友達のM子は血液型占いが大好きで、周りの人の血液型を聞いては占ってあげています。当たっていることも多く、評判になっています。ところが、そんなM子からちょっと聞いてほしいことがあると言われました。
M子「最近、海外の人と会う機会があったので、血液型を聞いたら『なんでそんなこと聞くの?』と言われちゃったのよ。ちょっと不快な顔をされたのでとても気になったの。日本以外の国の人には血液型を聞いてはいけないの?」
私「えっ?そうなの?どうしてなのかしら?」
あまりに意外なことだったので、しばらく沈黙してしまいました。M子と別れた後とても気になったので調べてみることにしました。
家の近所には海外の事情に詳しい老夫婦が住んでいます。海外生活の長かったご夫婦にお聞きすればなにかわかるのではと思い、訪ねてみることにしました。
日本以外では血液型を気にしない理由
わたしが、M子の話を切り出すと、旦那様が笑いながらやさしく答えてくださいました。それによると、日本以外の国で血液型占いにこだわるところはほぼ皆無だそうです。
韓国や台湾などでも知られてはいますが、日本ほど人気ではありません。それは以下の二つの理由が考えられます。
血液型のバランスが偏っているから
日本人はA型が40%、O型が30%、Bが20%、ABが10%と、多少ばらつきがあるものの、すべての血液型の人が存在しています。それにくらべて南米のブラジルやペルーなどは圧倒的にO型が多く、純粋なブラジル人になると100%O型です。
一説によると、少数ながらも過去にはほかの血液型の人も存在したのですが、1500年ごろ性的な感染症が流行したためにO型以外の血液型の人はほぼ亡くなってしまったようです。O型の人は感染症に対して抵抗力が強かったために生き残ることができたということです。
それ以外の国を見ても、インド人はB型が大多数であり、アメリカ人はO型、ヨーロッパはO型とA型が多いなどと血液型のバランスが非常に偏っているのが特徴です。
これでは血液型占いをしても、みんな同じ結果になってしまい意味がないということになります。これが日本以外で浸透しない理由の一つです。
そもそも血液型に興味がない
もう一つの理由は、海外の人は血液型に興味がないということです。興味がないどころかそもそも欧米人は自分の血液型を知りません。日本のように学校や病院で検査をして自分の血液型を知るという文化や風習がないのです。
もしも血液型を調べる医療行為をする必要があるときには、事前にきちんと検査するので前もって知っておく必要がありません。これが血液型占いが浸透しない理由の二つ目です。
血液型を聞かないで!
日本ではテレビや雑誌でも取り上げられており、相手に血液型を聞くのもよくあることです。しかし、外国人に血液型を聞くことはプライベートなこととされ、失礼な行為と思われることもあります。
日本のテレビ放送を見た海外の人が「アンビリーバブル!」と怒ったという話もあるほどです。日本以外の国で血液型占いが流行するのはかなり難しいことでしょう。
日本で人気があるのはなぜ?
1971年にある雑誌の編集者が、血液型で相性がわかるという内容の本を出しました。これが大ブームになり、血液型占いに火が付きました。その後もたくさんの血液型占いの本が出版され、現在に至っています。
まとめ
その後、近所のご夫婦に聞いた話をまるごと、M子に教えてあげました。日本と日本以外の国では血液型に関する文化が全く違うのでとてもびっくりしていました。でもなぜ相手に不快な顔をされたのか理由がよくわかり、心のもやもやが取れたと言ってくれました。
まだまだ知らないことはたくさんあるけれど、調べてみるといろいろなことがわかり、とても楽しいです。これからも疑問をもったことはどんどん調べてみようと思っています。
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