私は、北海道出身で、都内に勤めている会社員です。
今日は雪が降ったせいか電車がかなり遅れてしまいました。通勤途中で思ったことがあります。「なぜ東京の電車は雪で遅れるのだろう」
北海道にとって冬に雪が降るのは当たり前の話で、電車が遅れることはほとんどないのです。しかし、東京に来てびっくりしたことの一つに、雪が降った時に電車が遅れてしまうことです。
そこで、大学の友達に電車の車掌をしている人がいたので聞いてみました。今回はそれをまとめてみたので目を通していただければありがたいです。
過密ダイヤ
東京やその近郊では、数分に1本というとても過密なダイヤで運行している路線が多いです。その時に起こる現象を、普段の場合と雪が降った場合と比べてみましょう。
雪が降ってない時
東京の路線は普段でさえ、遅れる時が多いです。これは数分に一本走るという過密なダイヤで運転している路線が多いためです。そのため一つトラブルが起きると電車が遅れてしまいます。
そして、運転士や車掌などが努力しても、簡単には遅れを取り戻せなくなってしまいます。そのため普段でも電車が遅れてしまいます。
雪が降った時
雪が降ってしまうとさらにトラブルが発生する確率が大きくなります。例えば、雪が降った時の高速道路を走行する時どうしていますか?
大半の人が事故を防ぐために減速運転をすると思います。それと一緒で鉄道も事故を防ぐために減速して運転をするため、遅れが発生してしまいます。
慣れない雪
年に1回くらいしかない東京の雪ですので、もちろん空から降ってくる白いものを見ることさえ珍しい光景です。
それは私たちだけでなく、鉄道会社に勤めている人も同じことです。その珍しいことでも、人間はそれなりのノウハウが必要になってきます。そのノウハウを発揮するためには多くの経験が必要となってきます。
しかし、東京の雪は年に1回くらいですので、経験が少ないのが現状です。そのため、普段から慣れてないため、遅れが発生ししまいます。
例えば手紙を書くのに今までは手書きで書いていた人が、明日からパソコンで書く行為と同じことです。それは、慣れていないパソコンであるため、キーボードの位置などがわからないためです。
それと同様で、普段から慣れてないことをすると時間がかかってしまうというごく当たり前の現象が起きてしまうのであります。
資金
友達が鉄道会社の事情を話してくれました。それは、1年に1回くらいしか降らない雪に対して莫大なお金が出せないことです。そのため、予算の都合でどうしても防ぐことができない3つの原因を聞いてみました。
ポイント
私「どうして雪の日にポイント故障が起きてしまうの?」
友達「これは雪国を走っている東北新幹線でも起きてしまう現象だけど、雪が詰まると、電車の方向を切り替える装置であるポイントが動かなくなってしまうの」
私「それを防ぐ方法はあるの?」
友達「あるよ。ヒーターを設置すればいいの。ただ、それを首都圏の鉄道に設置するとなると4000個くらいが必要になるの」
私は納得せざるおえないと思いました。
ブレーキ
私「どうしてブレーキが利かなるなるの?」
友達「鉄道は鉄と鉄同士であるため、レールに雪が積もるとスリップしてしまうの」
その後、友達はこう続けました。
友達「雪が車輪とブレーキの間に入ってしまうと、ブレーキが全く効かなくなるの。なぜかというと、雪がブレーキの摩擦力を奪ってしまうためなの」
私「そうなんだ」
雪が車輪の間に入ってしまう現象を私はその時初めて知りました。
架線
友達「架線も原因になるの」
私「どうして?」
友達「電車の上についているパンタグラフが雪の影響でついてしまうと、重みでパンタグラフが架線から離れてしまうの」
私「離れたらどうなるの?」
友達「隙間ができて火花が発生し、電線が溶けてしまうの。それを防ぐために、パンタグラフを時々下ろす時に、動きで雪も下ろしてしまうの」
私は雪の時にパンタグラフを少しの時間だけ下ろす理由を初めて知りました。
指示
これはどこからの指示かと言いますと、国交省からの指示です。その内容は、運転本数を少なくする間引き運転をすることです。
その原因となったのは、2014年に起きた東急東横線の追突事故です。起きた理由は、ブレーキに雪が着き、ブレーキが効きにくくなったことと、ブレーキが掃除されなかったことの2点です。
そのため、事故を知った国交省がとった行動が、間引き運転の指示です。そのため、2016年の雪の時には一部の駅でホームに人があふれてしまいました。
あふれたことにより、接触事故が起きても不思議ではない状態になったため、電車が発車できなくなりました。そのため電車が遅れてしまいました。
直通運転
私が友達と話していて意外な事実だと思ったことがあります。
友達「実は、直通運転も遅れる原因になっているの」
私「乗り換えがなくなったから便利なのにどうしてなの?」
友達「これは鉄道会社に勤めている人間にとってはメリットが少ないことなの。実は、距離が長くなったため、少しのトラブルでも遅れてしまうの」
私「例えばどういうこと?」
友達「駆け込み乗車でも遅れてしまうの」
私「駆け込み乗車ってどこでも見かけるけど、どうしてなの?」
友達「駆け込み乗車が起こると、車掌はドアを再び開けなければならないの。その回数が増えていくと遅れにつかなっがてしまうの」
私「それと雪がどう関係しているの?」
友達「雪が降ってしまうと、会社に遅れてはならないという使命感を持った人が普段より多くなるため、駆け込み乗車をする人が多くなるの」
私は、意外なことで遅れにつながってしまうことを初めて知りました。
終わりに
私は今回、鉄道会社の方の言い分が聞けたことにより納得する部分がたくさんありました。そのため、我々も頑張っている人たちに感謝しなければならないと思いました。
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