私の父は、かなり責任の重い仕事をしています。その父が、最近夜にあまり眠れないと言う様になりました。心配した母が知人に相談したところ、「ストレスのせいではないか?」と言われたそうです。
夜に眠れない事とストレスと、どの様な関係があるのか。また、それに対する対処法はあるのか。その友人に色々と訊いてみたそうですが、友人もそこまで詳しくは知らなかったとの事。
そこで、私にどうにかならないかといってきました。私としても、大切な父の健康に関わる事。やぶさかではありません。さっそく、一肌脱ぐ事にしました。
これは、その時のお話です。
夜に眠れない事とストレスの関係
適当なレベルのストレスは、心身を強くし、“はりあい”の様なものを生み出します。けれど、物事には限度というものがあります。
処理出来なくなるレベルのストレスが大量にかつ、長期間かかってしまうと、心や体が根を上げ、バランスを崩してしまう結果になります。
疲労感が消えてくれないなかったり、やる気が続かないといった状態が長く続いている様であれば、知らずのうちに抱えるストレスが限界値を超えている可能性があります。
この様な時に起こるのが、ストレスによる睡眠障害です。眠れない。眠りが浅い。などといった症状が起こります。
ストレス過多の状態では、心中が常に心配事で満たされています。この時、脳の内部では緊張を高めるホルモンが分泌されています。ノルアドレナリンと呼ばれるホルモンです。
このホルモンはストレスを感じた際に生成されるもので、思考や意識を活性化する働きがあります。つまり、神経を活発にするので、緊張が高まり、覚醒状態に陥ってしまいます。
こうなってしまっては、夜に眠れなくなるのも当然です。寝ようとする思いに反して、肝心の身体が「起きんかい!!」と尻を蹴飛ばしてる状態です。
こうなると、睡眠自体も「レム睡眠」の時間が多くなります。眠りで疲れを取るには、深い眠りである「ノンレム睡眠」を長く取る事が重要です。なのに、ストレスが多いこの状態では、眠りの浅い「レム睡眠」の時間が長くなります。
レム睡眠は記憶を整理し、心を調整する働きがあります。ストレスが多い状態では、その仕事内容が心配事ばかりになります。こうなると、脳はさらにノルアドレナリンを分泌してしまいます。
堂々巡りの悪循環という訳です。
ストレスによる不眠への対処法
では、実際にはどの様な対処をすればよいのか。人それぞれに適合性があるため、一概には言えませんが、いくつか例を上げてみます。
気になることを紙に書き出す
ストレスの原因を頭の中だけに留めず、紙などに実際に書き出します。客観的に頭の中が整理され、ストレスが軽減される可能性があります。
ゆっくりと入浴する
38~40度のぬるめのお湯にゆっくりと入ります。副交感神経が働き、リラックス効果が期待出来ます。
体温が上昇し、それが下がる事でスムーズな入眠が可能になります。また、体を温めて血の巡りを良くする事で、筋肉の緊張をほぐす事も出来ます。
深呼吸をする
目を閉じて深呼吸を行う事で、副交感神経が活性化し、睡眠のスイッチが入ります。
ストレス過多な状態では、人は呼吸が浅くなる傾向があります。脳も身体も酸素不足になり、結果ますます緊張が高まります。体に十分な酸素を供給するためにも、深呼吸は有効です。
まとめ
以上の事を母を通じて父に伝えた所、今までカラスの行水だった入浴をゆっくり入る様になりました。
まだ効果の方は出ていないので、現在経過の方を観察しています。良い結果が出ればいいと思っています。
社会で生きていく以上、ストレスは絶対の付き物です。故に、自分に適した向き合い方を模索しなければいけません。
ストレスを感じている自分を知り、自分に合ったストレス解消法を行う事が、夜に眠れない状況を打破する鍵になるのではないでしょうか。
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