ねえ、ちょっと何で、そんなにあくびばっかりしてるの?!目の前にいる夫のあくびが止まらない姿に、今話をしているのにちゃんと聞いてるの?と思ってしまうほど。
昨日の夜だって、夫はいつもより早く寝てるはずなのに、どうしてあくびを連発するほど眠いのかしら? 「眠いなら、少し寝たら?」という私に、夫は「眠くないんだけど、あくびが止まらないんだよね。」と、またあくび。
そういえばちょっと前に、何かで聞いたようなことがあるんだけど、あくびが止まらないほど連発するのは何かの病気じゃないかって・・・。
あくびが止まらない原因とは?うろ覚えで肝心なことを覚えていないので、もう一度しっかり調べてみましたよ。
あくびが出る理由
あくびが出る時に、「眠い」「退屈」という理由に思い当たる時には、心配のないあくびだと言われています。実はあくびは脳の中の酸素が足りていない時に起きる現象なんです。
とは言え、どうして眠気と退屈な気分の時にあくびが出てしまうのか、正確な仕組みはよくわかっていないのが事実なんです。
しかし、脳が酸素を欲しがっている時にあくびをさせて、たくさん酸素を取り込もうとする生理現象と言われているのが有力な説なんですよ。
眠気と退屈な時のあくびとは、血中の二酸化炭素の濃度が高くなっていて脳がうまく働いていない状態です。酸素を脳に送り込んで活性化させようとする行動なんですよ。
でも、眠い時や退屈な気分の時以外にあくびが止まらないほど出るのは、別の原因があるからとも言われています。どんな原因があって、あくびが止まらないようになるのか詳しく見ていきましょうね。
あくびが止まらないほど連発する原因とは?
眠い時や退屈な時以外に、あくびが止まらないのにはこんな原因があるんです。もしかしたら、病気のサインかもしれませんよ。
脳が疲れてきたサイン
例えば、長距離の車の運転をしている時や同じ作業を集中して続けている時など、脳を使っている状況が続くと脳に取っては有毒のアンモニアが発生してくるんです。
脳にアンモニアが溜まると、脳に霧がかかったようにぼんやりと思考がまとまらなくなってきます。アンモニアの発生は、悩みすぎやストレスなどによる脳の酷使によっても起きる現象なんですよ。
脳は、もうこれ以上疲労が溜まらないようにと、脳に酸素を送り込み脳を休ませようとあくびをさせるんです。あくびが出る時は、脳が疲労している状態なので、今している作業などを止めて少し休みましょう、というサインになりますよ。
緊張している時
大事な出番の時やプレゼン前の時など、緊張状態がマックスになる時ってありますよね。ものすごく緊張しているはずなのに、なぜかあくびが止まらなくなることがあります。
一見、不謹慎な行動のようにも感じてしまうのですが、実は緊張すればするほどあくびが出やすくなるんですよ。
強い緊張状態の下の脳は、強いストレスを受けています。その上、呼吸が浅くなりがちになるため、脳に酸素が十分に送れなくなってくるんです。脳はストレスを和らげようとして、あくびによって酸素を脳に送り込みます。
強い緊張下でのあくびとは、リラックスさせようしている体の防衛反応なんですね。
偏頭痛の前触れ
偏頭痛を持っている人によくある現象なのですが、偏頭痛が起こる数時間前や数日前からあくびが止まらないことがあると言われています。
この偏頭痛が起こる時の前触れとして、あくびが止まらなくなるのには血管の拡張が関係しています。偏頭痛は、血管が広がることで神経を圧迫するために起こる痛みとされています。
血管が広がることが偏頭痛の原因になっているのですが、あくびもまた誘引される現象の一つになっているんですよ。血管の拡張によって、脳に酸素を多くとりこもうと働きかけるため、あくびが出るんですよ。
偏頭痛が原因のあくびの場合、吐き気や眠気も一緒に起きることもあります。
貧血
鉄分不足による貧血が原因で、あくびが止まらないほど出ることもあります。血液の中の成分、ヘモグロビンが酸素を体中に届ける役目をしています。
鉄分が不足していたり、十分な量を摂取していても消耗が激しかったりすると、血中のヘモグロビンが減少し貧血になってしまいます。
酸素不足を解消しようとあくびをするのですが、貧血状態だと酸素を運ぶヘモグロビンが足りていないため、いつまで経っても酸素不足は解消されず、あくびが止まらなくなるんです。
貧血は、体中に酸素が行かなくなるため体がだるくなったり、頭がぼーっとしたりと全身に影響が出やすい病気です。鉄分を意識的に摂取していきましょうね。
深刻な病気のサインかもしれないあくびの原因
あくびの原因が、重大な病気のサインになっている場合もありますよ。たかがあくびですが、その裏に全く考えもよらない病気が潜んでいるかもしれません。
いかなるあくびでも、思い当たることがあれば病気につながっているかもしれません。詳しく見ていきましょうね。
脳梗塞
脳の血管が詰まったり、血流が正常の1/5や1/10にまで低下してしまい、脳細胞が壊死してしまった状態を脳梗塞と言います。実は、脳梗塞に罹った人によると、倒れた時以前に思い返してみると何らかの前兆があったという人が3割ほどはいる、と言われているんですよ。
その前兆とは、しっかり寝ていたにもかかわらず眠くて仕方がなく、あくびが止まらないほど連発していた、ということなんです。他には、いびきがうるさかったという症状も重ねてあるんですよ。
脳内の血流が悪くなるので、酸素が不足していきます。一日中眠くて仕方がない、頭がぼーっとするなどの症状は、脳が酸欠だからなんです。あくびをして酸素を補充しようとするのですが、血流が悪くなっているため何度あくびをしてもなかなか酸欠状態が解消されないんです。
あくびが止まらないほど出るのは、脳梗塞の初期症状かもしれません。そのままにしておくと、呂律が回らなくなったり手足が痺れてきたりすることで、脳梗塞ではないかと初めて疑いを持つようになるんですね。
十分眠ったのに眠くてあくびばかり、いびきを指摘されるという時には、う脳梗塞のサインかもしれませんよ。
狭心症
狭心症とは、心臓を動かす筋肉に酸素を届ける役目がある冠動脈に支障が出て、胸の痛みを誘発させる病気です。動脈硬化など血流が悪くなり冠動脈から心臓に酸素が行かなくなるため、心臓の筋肉の動きが弱くなります。
狭心症の代表的な症状は、痛みの他にも動機や息切れもあります。胸の深い部分からみぞおちまでの範囲が、例えるなら手の平ほどの大きさの範囲で、圧迫され締め付けられるように痛みます。
痛みは5~10分ほどで治まることが多いため、その後に診察をせずに狭心症を見過ごしてしまうこともあるんですよ。
しかし、胸の痛みが起きる以前に、よく寝ているのに眠い、止まらないほどのあくびが出ることがあれば、狭心症の可能性もあります。脳梗塞と理由は同じで、血流が悪くなることによってあくびが止まらなくなります。
実は、狭心症は心臓に負担がかかかってはいるものの、決定的に心臓の細胞が死んでしまったいう訳ではないんです。狭心症の段階で、冠動脈の処置をすることでその後の重大な症状を防ぐことができるんですよ。
糖尿病の低血糖状態
糖尿病は、膵臓で作られるホルモンインスリンの作用が正常に働かないために、血糖値が高くなる病気です。
糖尿病の場合は、インスリンの分泌が弱いことで起こる病気なので、血中の糖分の量を調整能力を高めるためにインスリン注射を打って治療をおこないます。
しかし、インスリン注射によってインスリンの量が多すぎてしまうと、血中の糖分が過剰に分解されて低血糖の状態になってしまうんです。低血糖になると、細胞がエネルギー不足になるため脳に酸素を送ろうとあくびをするようになります。
あくびの他にも、めまいやだるさ、ふらつきなどの症状も出ることがありますよ。糖尿病の治療でインスリン注射を使っている場合に、あくびが止まらないようなことがあれば、低血糖を起こしている可能性があります。
まとめ
調べてみて、夫に思い当たる原因がありました。実はこの会話の前まで、持ち帰った仕事を自室にこもってものすごい剣幕でやっていたからなんです。
一休みしようと、私の居るリビングにやって来て・・・という状況での会話でした。脳が疲れていたんだね、ということで、いいタイミングで休憩したね、という話になりました。
今回は、そんなに心配のないあくびだったのでよかったですが、気になる症状があったら病気を疑って早期診察を心掛けたいと思います。
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