自分が成長していくほど、親は老いていくもの。
時間の流れを止める事はできません。
そんな折、職場の同僚から、お金にまつわる
相談をされました。
20代後半の彼女、そろそろ結婚の話も出始めて、
これからの生活の変化に、不安がある様子。
その理由の一つは、彼氏の母親が一人暮らしで、
何かと心配、である事です。
しかし、今のところは同居はできないので、
彼としては、当分は仕送りを続けたい、との事。
しかし結婚後も、一人暮らしの親への仕送りを
苦なく、続けていくことができるのでしょうか?
仕送りの現実は、どんなものなのか、
私の経験などを基に、紹介します。
実家の収入との折り合い
私の場合、夫の両親も含めて、まだ健在です。
現在、両家とも年金暮らし。
夫の両親とは、どちらかが独り身になった時、
同居しようね、という話になっています。
もちろん、私の両親にもその旨を伝え、同じく
実弟が、実家の面倒を見る事になっています。
この話しにまとまるまで、紆余曲折でした。
まさに、仕送りの問題が、頭痛の種でしたから。
私達夫婦が結婚した当時、夫の実家の家計は、
事業資金の度重なる借金で、火の車でした。
義父の病気の悪化により、事業は廃業し、
実家の貯金を借入金の返済に充てたようです。
貯金もほとんど残らず、収入といえば、
義母が栽培する野菜の、わずかながらの売上。
夫の実家からは、毎月10万円の仕送りが欲しい、
と言われ、私達が援助するようになりました。
私も正社員で働いていたので、数年は
仕送りを続けることができたのですが・・・。
子供の誕生で状況は一変する!
しかし子供を妊娠し、いよいよ出産が近づき、
会社を退職することとなり、家計は一変!
夫の収入だけでは、実家への10万円の仕送りを
維持することが、難しくなってきました。
これから、子供も生まれ、お金もかかる。
マイホームも持ちたい。
しかし、これでは貯金ができない・・・。
夫の両親には、申し訳ない気持ちでしたが、
仕送り額を、半分の5万円にしてもらいました。
しかし、運のいいことに、実家の農業が軌道に
乗りつつあり、収入も安定してきた、との事。
更に、子供の出産後は、更に減額して3万円。
時が経ち、年金の支給も始まりました。
子供達が、保育園や小学校に通うようになり、
住宅ローンを払い、固定資産税を支払い・・・。
もう、仕送りを続ける事もできなくなりました。
柔軟な援助方法を
このように、結婚生活とは、自分の計画通りに
全てがうまくいく事は無いのです。
初めは、仕送りをこの先ずっと続けていける、
と、考えていたとしても、状況の変化によって、
柔軟に対応していく必要があります。
私達は、夫の実家に多くのお金を仕送りして
きた訳ですが、子供のお祝い事などには、
ご祝儀を頂いたりもしています。
どちらがどれだけ多くのお金を流しているのか、
という事よりも、本当に困った時に、お互いが
痛み分けする、事が大事ですね。
援助の方法の仕方は、状況により、それぞれ。
- もし現状で、一人暮らしの母親が窮地なら、
わずかばかりの仕送りでも、手を差し伸べる。 - 現在は、満ち足りた生活ができているようなら、
今後何かあった時に、使えるお金を少しばかり
積み立てておく。 - 先の未来に、同居をするつもりなら、その時の
ための資金を、あらかじめ考えておく。
ひとつの方法に縛られることなく、親を援助し、
支えていけるといいですね。
母親としては?
私の友人に、女手一つで3人の子供を育て、
一番上の子供は成人し、下2人は高校生、
という人がいます。
子供達は、野球部で甲子園に出場した経験も
あるほどで、部費も相当だったようです。
長い間、何度も苦しい状況に陥って来た彼女。
しかし、働き出した長男に仕送りを求める事は
ありません。
彼女は、高校まで育てた長男に対して、
「もうここまでだよ。これからの人生は、自分の
力だけで頑張っていきなさい!」と。
親というものは、本来は見返りを求めないもの。
親になり、わかってくる部分もあります。
まずは、子供達の生活基盤をしっかりして
欲しい事が、第一なのです。
子供を困窮させて、その上に成り立つ生活など
母親としては、考えられません。
自分の時間よりも、子供を優先して育ててきた
母親だからこその、感情ですね。
まとめ
現在は、夫の実家に仕送りはしていませんが、
同居となる日も、そう遠くはない、現実。
お互いを思いやる気持ちを持ってこそ。
私達なりの経験から得たものです。
それぞれの状況に合わせて、変化を恐れず、
時には話し合いも、痛み分けも必要ですよ♪
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